平沢への道

Play with Subtitle: | ja |

Embed:

ここでは国家とは、上空から監視する警察のヘリコプター、工場の正門を遮断
する重武装した兵力と装甲車、野山で待ち伏せている黒い機動隊の姿であった。
大出力スピーカー ─ 警察の指揮者の機械的な命令と指示に合わせ、巨大な防
護網の後ろに隠れた兵力と、その間から突進してくる放水車(化学薬品)、脅迫
的なヘリの低空飛行(空中から催涙液を投下)からなる鎮圧作戦は、わずか何十
秒で終わり、工場にたてこもっている労働者に水を渡そうとしていた数千の労
組団体、社会団体、個人といった連帯勢力は、逃げるのに汲々としていた。道
路には、こわれた歩道の敷石と竹竿、誰か書き散らしたスプレーの落書きがすっ
かり薬品と水で濡れていた。そして、一人、二人と逮捕され、連行される人々
が、時にはシュプレヒコールをあげ、罵声を飛ばし、しかしほとんど諦めたよ
うに黙々と、そうして通り行き過ぎていった。あるバス停に茫然と座っていた
黄緑のTシャツの座り込み者の家族… 目が赤くなり、涙と鼻水をひっきりなし
に流す周辺の記者… 近くのアパートを捜索すると言ってどっと押しかける機動
隊員と、それをののしる市民、ベランダから見物する住民… そして…夕焼けが
アパートの窓に反射してあらわれた黒いヘリコプター…

- 石を投げても勝てない。
- 竹竿や鉄パイプでも勝てない。
- 文を書いたり映像を作ったり歌をしても勝てない。

「多分だめだろう…」

警察兵力のこん棒より恐ろしかったのは、まさにこの考えだ。今日、私たちに
キャンドルの直接行動が続いているが、また消えつつある。繰り返される抵抗
と敗北に疲れつつある。「私がキャンドルを持っても、彼は持たないだろう」。
囚人のジレンマに捕われつつある。国家は不動の姿勢で、絶対的で、堅い。 黒
いヘリの影はいつまでも、誰でも、アパートのベランダでホバリングしている
だろう。

私は。
その日、レッドデビルのTシャツ「われわれは大韓民国です」を着ていたが、
私たちの夢とは何なのか、考え直してみる。
誰かの夢は、1月19日に悪夢に変わり、
またある者かの夢は、今この時間にも悪夢になっている。

添付サイズ
P.T.SSANGYONG.flv273.95 MB
P.T.SSANGYONG_image16.58 KB
Run Time: 
00:34:48

Trackback URL for this post:

http://mediachampon.net/ja/trackback/179